地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、長野の地域情報サイト「まいぷれ」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

長野の地域情報サイト「まいぷれ」長野市

まいぷれ長野の少し役立つコラム

こども食堂のおばちゃんのコラム

新型コロナウイルスとこども食堂 パート2

4月2日のメニュー ツナカレー、鳥の唐揚げ(給食センター試食料理提供)

4月7日、緊急事態宣言が出されました。7都府県(東京、埼玉、神奈川、千葉、大阪、兵庫、福岡)です。

 

7日時点で、全国の感染者数4,257人、死亡率約2%、長野県では14人の感染者数が報告されました。3月19日時点で感染者950名でしたから、半月で約4倍に膨れあがっています。

 

2月25日政府の基本方針が発表され、イベント等の自粛要請、小中高の一斉休校要請と矢継ぎ早に施策が打ち出されました。この1~2週間が拡大の恐れがある山場だと言う事でした。そして発表から2週間目の3月10日、大規模イベントの自粛を10日間延長すると発表されました。3月19日は、ちょうど自粛が解除された頃になります。その緩みからでしょうか、3月20日からの3連休は人の往来が元に戻り始めたような印象があります。

 

厚生労働省は3月24日「子ども食堂は、子どもの食事の確保はもとより、子どもが安心して過ごせる場所を提供するもの」と位置づけ、「国としては感染拡大の防止に向けた対応を行った上で、開催していただくことは差支えないと考えており、しっかりとした支援をしていきたいと考えている」という通知を出しました。

 

北信こども食堂ネットワーク(中高生・若者ほっとキッチン・無料学習塾が事務局)では、3月29日~31日にかけて定期的に開催している9食堂に開催状況を尋ねました。3月通常開催は、ほっとキッチンを含めて3食堂。4月開催予定は4食堂でした。3月にこのコラムで報告をした通常開催は、大阪2割、東京は3割でした。これらは「感染拡大警戒地域」です。長野県は「感染者確認地域」で、3月末時点で北信地区ではまだ1人も出ていませんでしたが(4月1日長野保健所管内で1人確認されました)、3月通常開催は3割で東京と同じ数字になりました。もちろん調査数の母数が2桁違うので、安易に比較はできません。

 

東京ではお弁当にして気になる家庭に届けるという取り組みを行なっている食堂も複数ありました。長野では開催した3食堂のうち、お弁当にして集まった母子に配るという方法で2食堂が実施、ほっとキッチンはいつも通りの時間割で実施しました。

 

北信こども食堂ネットワークの皆さんに意見を寄せてもらったところ、中止にした食堂は一様に苦渋の決断だったと語っています。「子ども達のために何とか開催したい、ただ諸情勢がそれを許さない」とか、「こんな時だからこそ貧困や虐待から子どもたちを救わなければならないのに、打つ手がなく切ないです」といったものでした。中止にしろ、実施にしろ皆それぞれの苦悩がにじみ出ている一言々々です。

 

4月7日緊急事態宣言発令にあたり、東京のある食堂さんがこんなコメントを発信してくださいました。

「こども食堂というより1日中いられる居場所として開放してきました。今回こどもの命に係わる事態で休止します。しかし、家で長い時間親と一緒に過ごすことでひょっとして傷つく子どももいるのではないか。どちらが正しいかは分かりません。」

 

また、先日岩手県宮古市のこども食堂を運営している方から、現状を伺う機会がありました。東日本大震災で激甚災害を受けた地域です。岩手県は今回の新型コロナウイルスは、まだ1人も感染者が出ていない貴重な地域です。宮古市のこども食堂は行政から支援を受け、運営しているそうです。2月末に市と協議し、全てのこども食堂は中止。ただし気になる家庭には食事の宅配を春休みの間、毎日実施しているそうです。

 

どこの地域の食堂もそれぞれ悩みながら、自分達で出来ることを出来る範囲で精いっぱい頑張っています。そこには、子どもを大切に想う気持ちが痛いほど滲み出ています。

中高生若者ほっとキッチン・無料学習塾では、3月14日、24日、4月2日と通常どおり実施しました。

 

実施後1週間は、具合が悪いという子が出てくるのではないかと緊張の毎日です。万が一感染者が出てクラスターとなっては、他の必死で実施しているこども食堂の皆さんに顔向けできません。

 

感染拡大警戒地域の緊急事態宣言で、今後いわゆる「コロナ疎開」の人々が地方に避難してくることは十分に予想されます。長野も感染拡大警戒地域に隣接していることから、多分増加するでしょう。各自治体から帰省の自粛要請をしていますが、帰って来るなとは言えません。これもまた難しい問題です。

 

ほっとキッチンの開催日は4月25日、5月2日・23日を予定しています。まだ開催できるかわかりません。4月9日現在、長野県の感染者は19名。北信地域では1名と発表されています。このまま長野市内で感染者が出なければ実施したいと考えています。 

 

1.皆さんに朝自宅で検温し、37.1℃以上であれば遠慮してもらうこと

2.マスク着用は義務と伝えて、当日は会場に入るとすぐハンドソープで念入りに手洗い、ペーパータオルで拭く

3.換気は30分に1回5分程度窓を開ける

4.会話は1~2メートルの間隔を空けてマスク着用のまま行う

5.学習時間は対面では行なわない

6.全体の時間を短縮する

 

厚労省のガイドラインに則り、独自でより綿密なガイドラインを定め実施してきました。今後はより徹底していく予定です。

3月24日のメニュー 焼き魚、麻婆豆腐(給食センター試食料理提供)

ほっとキッチンの参加者は、中高生・若者・大人・一部小学生で2月以降は15~25人程度の集まりです。全員顔見知りで信頼でき、互いを思いやり、また自己管理ができる人ばかりです。当日は皆で知恵を出し合い、予防を徹底しようと思っています。

 

毎回、開催にあたりとても悩んでいます。中止と言ってしまう方が楽だと思っています。でも、ほっとキッチンを立ち上げる時、一人でも必要と思ってくれる子ども・若者がいれば続けようと決めました。そして参加の子ども・若者から開催して欲しいという声が届き、原点に立って開催を決めています。綱渡りです。ただし、今後長野保健所管内で市中感染が広まれば、しばらくの間お休みにします。緊急事態宣言が功を奏し、終息の方向に向かってくれることを祈らずにはいられません。そして、子ども・若者の笑顔が見続けられることが一番の願いです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

長野市で中高生・若者(10代)を対象としたこども食堂を運営しています。

こども食堂への疑問・質問を受け付けていますのでお気軽にどうぞ♪

 

こども食堂への質問はこちらから♪

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

輪っと集まれ!中高生・若者ほっとキッチン・無料学習塾

こども食堂(中高生・若者対象)

子どもも大人も思わずニコッ! 食事には不思議な力があるんです

長野市南県町688-2 長野県連合婦人会館2階(事務局)

この記事に関するキーワード

PICK UP 長野のお店 ~学ぶ・スクール~