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こども食堂のおばちゃんのコラム

新型コロナウイルスとこども食堂 パート3

画像:いらすとや

4月7日、7都府県に緊急事態宣言が出されました。4月16日には全国にも拡大され、長野県も3密を避け、不要不急の外出を自粛するよう要請されました。子どもたちは3月から休校と春休みで1ヵ月を自宅で過ごし、ようやく新学期が始まり友達と会えると喜んでいた矢先の緊急事態宣言で、面食らった方も多いのではないでしょうか?

 

輪っと集まれ!中高生・若者 ほっとキッチン・無料学習塾では、3月14日、23日、4月2日と春休み期間中3回開催しました。3月は長野保健所管内で感染者が出ていなかったため、(1)体温が37.1℃以下であること(体温計を用意)、(2)手洗いは会場に着くと同時に行い、ペーパータオルで入念にふき取ることを徹底しました。また、30分に1回5分程度窓を開け換気する、座席は開けて座る、机はロの字型にし、向いの席とは3~4m開ける(残念ながら隣とは1m位しか開けられませんでした)を徹底し開催しました。不安と迷いのなかでの開催でした。

 

4月17日、こども食堂ネットワーク事務局【むすびえ】で、全国のこども食堂の現状&困りごとアンケート調査が行われ、その調査結果をいただきました。今回はこの調査について、報告したいと思います。質問事項は(1)3月の開催状況、(2)4月の開催状況、(3)こども食堂での困りごと、(4)いま、必要な支援、(5)その他、です。回答は35都道府県231食堂でした。

(1)3月の開催状況

3月の開催状況は、

 

通常開催が19食堂 8.2%

通常より回数を増やしている13食堂 5.6%

通常とは異なった開催16食堂 6.9%

 

合わせて46食堂 20.7%のこども食堂がぎりぎりの選択で開催していました。学校が休校になり子どもたちが家庭で過ごす、また給食が栄養源という子もいる中で、こういう時こそこども食堂は開催すべきという強い想いがありました。ただ、目に見えない敵との戦いは、運営者にとって心身ともに多大な負担を背負うものでした。

 

また、開催はできないが、なんとか子どもたちに食事を届けたいという思いで、弁当や食材の配布・宅配を実施した食堂は95で41%ありました。また中止・延期・検討中とした食堂は88で、37.8%になりました。会場が公共施設で使用できない、行政の方針、スタッフから反対の声が多い、こんな緊急時になぜやるのかいう批判を受けた食堂もあったそうです。皆さんやむにやまれぬ思いで中止にせざるを得ないという事情が見えてきました。特に必要としている子がいる場合、断腸の思いだろうと推測できます。決して安易に休止や延期にしたわけではなかったのです。

(2)4月の開催状況

4月に入ると、全国に緊急事態宣言が発令されたこともあり、

 

通常開催は9食堂 3.9%

通常より多く開催は5食堂 2.2%

通常とは異なった開催が9食堂 3.9%

 

合わせて23食堂 10%と、3月の約半分です。ただ、弁当や食材の配布・宅配が107食堂46.3%と増え、中止・延期・検討中は101食堂で43.7%。単純に言うと、3月開催から4月開催が10パーセント下がった分、5パーセントずつ食材等の配布と中止に振り分けられたことになります。コロナウイルスの与える影響がかなり深刻になってきました。

 

感染拡大の影響は地域差があるので一概には言えませんが、約1割のこども食堂はなんとか踏ん張って開催をしています。また、開催はできないが、弁当や食材の配布で子どもたちとの繋がりを保つ方法を苦心している様子が伺えます。

 

このように見てくると、こども食堂開催は難しくなってきたが、何とか子どもたちとは繋がっていたい、特に支援が必要な子どもたちが心配だという食堂の痛切な声が聞こえてくるようです。3月は中止にしたが、4月から食材の配布を始めた食堂もありました。

(3)こども食堂での困りごと

こども食堂での困りごとでは、会場が使用できないこと・食材の不足が半数以上挙げられていました。3番目に多かったのが感染拡大の恐怖です。

(4)いま、必要な支援

今必要な支援の項目では、会場の確保、困窮者・子育て世帯の支援、子どもとの繋がりを多くの食堂が挙げていました。

このように見てくると、とにかく「子どもの事が心配」という意見に集約されます。すべてを紹介できないのが残念ですが、皆さんそれぞれが悩み苦しんでいる意見が多数を占めています。食材の配布(パントリー)をしている食堂の多くは、配布できる食材が底をつき始め、本当に必要としている子どもたちに届けられない、また弁当や食材を取りに来てもらうと、大勢来て密集空間になるので心配といった意見も多くありました。

 

そんな意見の中で、一つ心に残った言葉がありました。それはパントリーをして初めて気が付いた、こども食堂に集まる子どもたちとは明らかに違う子どもがいたと言う事です。この意見を読んで、まだまだ掘り下げて行かなければならない問題が数多くあることに気付かされました。大勢の子どもたちが集まった、楽しかった、良かった、だけでは片づけてはいけない問題が潜んでいることに目を向けなければなりません。今後どんな形で続けられるのか、深く掘り下げていく必要があると感じています。

 

参考:NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ こども食堂ネットワーク こども食堂の現状困りごとアンケート結果

最後に「新型コロナこころの健康相談電話」のご案内をします。これは一般社団法人日本臨床心理士会と一般社団法人日本公認心理師協会が、不安に対処するための「新型コロナこころの相談電話」を開設している情報です。

期間:2020年4月20日から5月6日まで (緊急事態宣言の状況によっては期間変更あり)

日時:毎週月曜~金曜日(連休中5月4日~6日は、実施)/午前10時~12時及び午後7時~9時

電話番号050-3628-5672

※フリーダイヤルではありませんので通話料はご負担いただきます。

※多くのご相談を受けるために、相談時間は30分以内とさせていただきます。

※この相談電話は、不安な気持ちの対処法や子どもたちへの対応など、日常を落ち着いて 過ごすための方法等について、皆さまとご一緒に考えることを目指しています。 

※ウイルス感染の検査や経済支援の制度などにつきましては、それぞれの自治体の窓口等にお問い合わせくださるようお願いいたします。  

(以上、一般社団法人日本臨床心理士会と一般社団法人日本公認心理師協会で配布されているチラシからの抜粋です)

 

新型コロナウイルスの収束の見通しはまだまだ見えてきません。長丁場の覚悟が必要のようです。日々情勢が変化していきます。ほっとキッチンはいつ再開できるか予測がつきません。その時々で何が出来るかしっかり考えて行動しようと思います。

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