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まいぷれ長野の少し役立つコラム

こども食堂のおばちゃんのコラム

新型コロナウイルスとこども食堂

(イラストAC/栗山ナツ)

新型コロナウイルスが日本中を席捲しています。得体の知れないウイルスのニュースが連日報道され、目が離せずテレビに釘付けです。

 

政府は、感染者拡大を受けて、

2月25日 政府の基本方針を発表

  26日 イベント等の自粛要請

  27日 小中高の一斉休校要請

 

と矢継ぎ早に施策が発表されました。この1~2週間が拡大の恐れがある山場だと言う事でした。そして発表から2週間目の3月10日、大規模イベントの自粛を10日間延長すると発表されました。学校が休校になって10日が過ぎ、テレビで子どもたちの様子が放送され、ほとんどの子どもたちは今のところ、この状況を受け入れているように見えます。

 

全国のこども食堂ネットワークでは、それぞれがこども食堂への想いや意見を、こども食堂を運営している仲間たちに発信しています。

 

こういうときだからこそ、子どものために行動を起こすべきではないか、居場所としてのこども食堂だったのではないか、子どものためにどうすれば良いのか、皆さん深く悩んでいます。

 

そうした中で、こども食堂の活動に関するこんな記事が寄せられました。

大阪市社協の「こどもの居場所活動状況に関するアンケート」(3月のこども食堂開催の有無)

 

63団体の回答で、「通常通り開催21.3%」「追加開催9.3%」「延期0.0%」「中止57.3%」「検討中12.0%」。

約3割が3月のこども食堂を通常通り開催。中止は6割弱となっています。

(3月7日、NPO法人全国こども食堂支援センター「むすびえ」の湯浅誠理事長のFacebookより)

NHK 3月7日記事より (東京都での取り組み)

 

東京では、383ヶ所のうち265ヶ所が3月中止と決めたそうです。約7割が中止。大阪の例から推測すると2~3割が通常開催を選択していることになります。

県子ども未来政策課 3月6日朝日新聞デジタルより (沖縄県での取り組み)

 

こども食堂や子どもの居場所198ヶ所のうち120ヶ所が休止または食事の提供を休止と報じています。約6割が休止、約3~4割が通常開催ということです。そこで玉城知事は休校から春休みの間、こども食堂へ来られない子どもに、弁当を届ける費用等として1ヶ所上限5万円の助成を発表しました。

これらはほんの一部の数字ですが、3県に共通していることは、約3割が通常開催しているということです。万が一、こども食堂から感染者が出てクラスター状態を起こしてしまうことは、最もあってはならないことです。そのリスクを承知の上で、開催していると推察されます。

 

行政サイドから、自粛要請があった食堂も数多くあるようです。全国のこども食堂を運営している方々の想いを総合すると、給食がなくなりお腹を空かせる子ども、行くところがない子どもたちが確実にいて、その子たちのために何が出来るのかということです。皆さんは最前線でそういう子どもたちの存在を把握し、ほっておくわけにはいかないと痛切に感じているのです。だからこそ、中止という選択ができない食堂が3割もあるのだと思います。

 

ある食堂を運営している方が「見えない敵と戦っているようで、不安です」とコメントを寄せています。

また、「新型コロナウイルスの影響が生活弱者に向かっている気がします」「参加している父子家庭・母子家庭の方から、『給食もないし栄養がある食事を食べさせることができなく悲しい、困った』という話を聞きました」「こちらはただ中止と言ってしまえばそれまでなのですが……」とコメントをした食堂さんもいます。

 

そんな中で、食堂は開催できないが、困っている子どものために弁当を配るという取り組みをされている食堂さんもあります。

 

「行き場を失っている子どもたちと家庭のために回数を増やし、最後までちゃんとやり通せるか自信はないのですが、成せば成る、という思いで、とりあえず始めました」と通常より回数を増やす食堂さんも出ています。

 

このように全国のこども食堂の皆さんの想いを肌で感じつつ、ほっとキッチンは3月7日開催予定でしたが、今の状況の中どうすべきか、悩みに悩み抜きました。そしていつも参加してくれる常連さんに尋ねてみました。大多数が、「これだけ大変なので中止はやむを得ないと思う。でも、もし開催するなら参加したい」というものでした。

 

そこで、政府の指針であった2週間程度を過ぎた3月14日、元の予定より1週間延期という形で以下の理由・条件で開催を決めました。
1 長野市保健所管内で感染者が出ていないこと

2 皆さんに朝自宅で検温し、少しでも体調が優れなければ遠慮してもらうこと

3 マスクは必需品、と伝えて開催する方向で準備をしています

 

当日は皆で知恵を出し合い、予防を徹底しようと思っています。ほっとキッチンの参加者は、中高生・若者・大人・一部小学生で、20~30人程度の集まりです。今回は全員顔見知りで、互いを思いやり、また自己管理ができる人ばかりです。

 

今回、開催にあたりとても悩みました。今も悩んでいます。中止と言ってしまうほうが簡単だとも思いました。でも、ほっとキッチンを立ち上げる時、一人でも必要と思ってくれる子ども・若者がいれば続けようと決めていました。原点に戻って開催を決めました。

 

ただし、今後長野保健所管内で感染者が出て、広がりを見せるようであれば、しばらくの間お休みになるかも知れません。このまま終息の方向に向かってくれることを祈らずにはいられません。そして、これからもずっとこども食堂が続けられることが今の一番の願いです。

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長野市で中高生・若者(10代)を対象としたこども食堂を運営しています。

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