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こども食堂のおばちゃんのコラム

こどもとWithコロナ ~どう向き合うか~

9月6日、北信こども食堂ネットワーク勉強会を行いました。今回のテーマは「こどもとWithコロナ~どう向き合うか」、講師に小児科医の増田英子先生をお招きしました。

 

3月上旬から学校が休校となり、4月の緊急事態宣言で日本中が自粛生活に入り、約1ヵ月続きました。宣言解除後もなかなか通常授業に戻らず、子どもたちを取り巻く環境がこれまでに経験したことがない状態が長く続きました。

 

今回勉強会を開催するにあたり、これからのこども食堂をどう運営していけばいいのか、皆一様に戸惑い、他の食堂は今どうしているのか知りたいという声が多く寄せられました。コロナ前と全く同じように開催している食堂はほとんどなく、弁当や食材配布に切り替えて開催、または会場が使用できずいつ再開できるかわからないという食堂もありました。

 

コロナの収束がまだまだ見えてこないなか、「Withコロナ」とはどういう事なのか、コロナを「正しく恐れる」とはどういう事なのか、何に気を付ければならないのかを専門家の立場からお話いただきました。どの食堂も関心が高いのか、8食堂4関係団体計37名が集まりました。

増田先生の講演

会場風景。熱心にメモを取りながら聞き入っていました

そこで、先生のお話から抜粋してご紹介します。コロナ感染者は、8月26日現在で20歳未満の感染者は7%。死者は0。症状は咳・鼻水・発熱と、風邪と区別がつきにくく、対症療法(解熱やせき止め等症状を和らげる薬)で治療するそうです。マスクは、2歳未満は気道が狭く危険。普段マスクをしている子どもでも、園庭や校庭で走り回る時は外すことが基本だそうです。これらは小児科学会で発表されているそう。

また、子どもは大人を小さくした存在ではなく、日々変化している旬の存在で大人の基準で子どもを考えてはいけないそうです。

教育、保育、療育、医療福祉施設の閉鎖は、コロナ感染より集団生活で遊ぶ・学ぶ機会を奪ってしまっています。こうした行為は子ども達の心身に悪影響を与えるそうです。人と関わること、遊ぶこと、学ぶこと、子どもが成長するためには絶対必要な事です。それを大人の都合である日突然奪ってしまう事は決して子どもの為にはならないのです。こうした社会の流れは、子どもにとってストレス以外の何物でもありません。そして、“今”だけの問題でなく、この先5年10年と観察していく必要があると力説されました。

 

また、国立成育医療研究センター(子どもの研究の総本山と言える組織)で行ったアンケートで子どもたちはこう答えています(調査期間4月30日~5月31日。子ども(7歳~17歳)2,591人 保護者6,116人、計8,707人)。以下抜粋です。

1.家庭・生活の様子

 

生活リズム:就寝時間・起床時間が2時間以上ずれた。

家庭内トラブル:怒鳴られる、叩かれる、食べさせてもらえない。

保護者の心の状態:過半数がこころに何らかの負担を感じている。

子どもの心の様子:集中できない。イライラする。自分や家族を傷つけてしまう。寝付けない。

子どもの事を決める時、子どもの意見は反映されている?:そうは思わない(年齢が高いほど多い)

大人に伝えたいこと:どうして大人はたくさん集まっていいの?大人が思っている以上に部活と学校行事は子どもにとって大事なもの。大人も子どもだったはず。忘れないでほしい。我慢ばかりでつまらない。

2.子どものストレスについて

 

★子どものストレス反応

 ・頭が痛い ・お腹が痛い ・眠れない ・落ち着きがない ・食欲が増える/減る

 ・いつもより良くしゃべる ・よく泣く ・しがみついて離れない ・言動が幼い

 ・おねしょ・おもらし ・わがままになる ・遊びの中で繰り返し今起こっていることを再現する

 

★子どものストレスへの対処法

1.子どもにわかりやすい説明を正しく胡麻化さず伝える。

2.いつもと同じ睡眠と食事。感染予防の約束をする。

3.子どもの気持ちを聴く。どんなことも否定せず受け止める。頑張っていることを認め褒める。

4.子どもと一緒に予定を立てる。大人が指示せずこどもの意見を尊重する。

5.親子でできる活動~体を動かす。室内遊びをする。

6.大人自身も心身の疲れを癒す。

7.人との繋がりを大切にする~子ども自身が電話・メール・SNSなど多くの人たちと交流できるように。

コロナ禍による社会状況が混迷しているなか、大人はどうしても大人の物差しで子どもを測ってしまいがちです。子どもは未熟だから大人が守らなければならないと思いがちです。でも、子どもは大人に自分の意見を言える権利があります。そして大人がきちんと向き合い伝えれば、子どもは理解できる能力があります。大人はそれを忘れてはならないと思います。そして自分が子どもだった頃、大人をどう見ていたか思い出してみることも大切かもしれません。きっと何か忘れていたものを見つけられるかも!!

 

今回の勉強会は、とても分かりやすく、また耳が痛くなることもありました。目を閉じて子どもだった頃に想いを巡らせ、子どもと同じ目線でコロナ禍の現在を見つめていく必要がありそうです。

そうすれば、何とかWithコロナで乗り越えていけるかもしれませんから。

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