北信こども食堂ネットワーク
阿部知事とランチミーティングしました。

7月3日、令和元年度第４回県政ランチミーティングが開かれ、北信こども食堂ネットワークとして知事と昼食を共にしながら歓談に臨みました。テーマは「これからのこども食堂の在り方と方向性について」です。

北信こども食堂ネットワーク事務局を担当している「NPO法人やさしなの　輪っと集まれ！中高生・若者ほっとキッチン・無料学習塾」がコーディネートし、実現したものです。2017年2月に発足して以来、これまで北信こども食堂ネットワークの活動として6回の勉強会を開催してきましたが、今回は県政ランチミーティング～知事との懇談会となりました。あまりマスコミには登場しないが、地道に一生懸命活動している食堂さんに声をかけ、どの食堂も子ども達を本気で心配し活動していることを行政の皆さんに知っていただきたいという想いで、県政ランチミーティング開催にこぎつけました。

当日は都合の悪い食堂さんもあり、また県から参加者は10名以内でという申し出もあったことから、「飯山こども食堂（飯山市）」「すざかこども食堂」、「プラザ食堂（須坂市）」、「いただきます食堂」、「柳町カフェ」、「中高生・若者ほっとキッチン・無料学習塾（長野市）」の6食堂さんと民生委員さん計10名の参加となりました。立ち上げてから２～3年ほどの食堂が多く、ベテランの方々です。北信地区～飯山、須坂、長野～と地域は多岐にわたりますが、子どもへの想いや視線は皆同じです。

ランチミーティングは文字通り、食事をしながら意見交換をする場です。ですから時間も正味50分ほどで、深く掘り下げて話し合うということはできません。短い時間ではありますが、有意義な時間にするべくNPO法人やさしなの原田理事長の司会でミーティングが始まりました。各食堂さんは、独自に運営し特色は様々です。そこで、運営方針とどんな子どもたちが来ているか、今何に困っているのか、何が必要か・・・を順番に話していただきました。

知事からは、「こどもの居場所を必要としている子とは、どんな子と考えているのか、その定義は？」という質問がされました。マスコミでは、こども食堂＝こどもの貧困として報道されがちですが、決してそれだけではないということを前提にし、親が忙しくて手をかけた食事の支度ができないとか、親が一緒に食事ができず子どもだけで食べている、またはコンビニ弁当で済ませている子等に、大勢で食事をすることで楽しさや安心感をもってもらえることを想定していると話しました。もちろん、困難を抱えている家庭と思われる子にも情報を届け是非参加してもらいたいと願っています。

食堂側からは、月1回の開催ですべての子に目が行き届くとは思っていない、むしろ困難を抱えていたり、行政の支援から漏れてしまったりする子達を行政へつなぐ役割がこども食堂でできるのではないか、という意見が出ました。

運営上の課題として、無料の公民館を会場としているが予約をとるのが大変とか、必要経費は実費負担とか、資金面ではギリギリでやりくりしている・・といった意見も出されました。

もう一つ。高齢者には様々な手厚い支援があるが、子どもにはなかなか高齢者ほどの支援が行き届いてなく、同じような幅広い支援が望まれると言った意見も聞かれました。このように、それぞれ食堂運営の現場から見えてきた課題を熱く議論する場となりました。

こども食堂は、学校でもない、家庭でもない、子どもの第3の居場所です。それは地域の大人と子どもを結ぶかけがえのない「橋」でもあります。民間でできること、行政でできることがあり、県はそのハブとしての役割ができるのではないか、という知事からの感想をいただきました。

あっという間の50分でしたが、最後に知事から「今回だけでは議論が尽くせない、テーマを1つに決めてまた懇談をしましょう！」と心強い提案がありました。すぐにどうなるものではありませんが、今の子どもたちの実情を知り、真摯に議論を戦わせながら、次世代を担う子どもたち全員の満面の笑顔を我々が守っていく方策を、民間と行政が手を組んで探っていく第1歩になることと信じています。

確かな手ごたえを感じた50分でした。いつになるかはわかりませんが、次回の懇談が待ち遠しい限りです。

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

長野市で中高生・若者（10代）を対象としたこども食堂を運営しています。

こども食堂への疑問・質問を受け付けていますのでお気軽にどうぞ♪

こども食堂への質問はこちらから♪

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

【こども食堂のおばちゃんのコラム】一覧へ