まいぷれ長野の少し役立つコラム
舞台挨拶の様子:左からミチル役の鈴木梨央ちゃん、ユウト役の藤本哉汰君、日向寺太郎監督
2月10日、東京で「全国こども食堂サミット2019」が開かれました。前段で映画「こどもしょくどう」の完成試写会が開かれました。昨年3月公開された「こども食堂にて」(佐野監督)に続くこども食堂がテーマの2本目です。
監督は日向寺太郎氏。「火垂るの墓」を監督した方です。脚本は、「百円の恋」で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した足立紳氏。主演はユウト役の藤本哉汰君(NHK大河ドラマ おんな城主直虎に出演)、ミチル役の鈴木梨央ちゃん(NHK朝ドラ「あさが来た」に出演。最近ではポカリスウェットのCMに吉田羊さんと共演していますね。)、ミチルの両親役に常盤貴子さんと吉岡秀隆さん。豪華キャスティングで期待に胸が膨らみます。
「なぜ、いま子ども食堂が必要とされているのか」をメインテーマに据え、子どもの貧困問題に焦点を当てています。貧困とは、経済の問題だけでなく、心の有様も含まれています。ネグレクトど真ん中で生活している子、車上生活の親子。それを囃子立てる子どもや若者。そして見て見ぬふりをする大人。これは決して架空の話ではありません。現実に起こっている出来事です。
後半、主役のユウトが母親(常盤貴子)に「いつも面倒みろって言っても、大人は何もしてくれないじゃないか。だから僕も見ているだけで何もしないんだ。弁当作るだけなら誰でもできる!!」(注:ユウトの友人タカシがネグレクト状態にあり、食堂を営むユウトの両親が食事や弁当をタカシに振る舞ってくれている)と泣き叫ぶシーンがありました。この言葉胸にグサリときました。子どもの目から見た大人の姿そのもののように聞こえたからです。ひょっとして私たち大人は食事を作っているというだけの自己満足に浸っているのでは・・・。
映画は重い内容でしたが、締めくくりはほんのちょっと希望が見え始め、ほっとさせられました。とても良い作品でした。3月23日岩波ホール(東京 神保町)で先行上映されます。その後全国に順次公開予定とか。近くの映画館に来たら是非見ていただきたいと思います。
上映終了後、日向寺監督、藤本哉太君、鈴木梨央ちゃんの舞台挨拶がありました。そこで撮影秘話が披露されました。発案から完成まで3年の歳月をかけ、セリフの一つひとつをじっくり練り上げたこと、こども食堂のドキュメンタリーではなく緩やかで自由なつながりの子どもたち、そして子どもたちの目から見た今の社会。その根本を見ることで、全国的に大きなうねりとなって広がりを見せている「こども食堂」の「なぜ」の答えを紐解く映画。大人たちが築き上げてきた現代という社会。こどもの問題ではなく、実は大人の問題であること。
監督の撮影方針は、入念な打ち合わせはしない、テストもなし、ほとんど1回の芝居で一発撮りだったそうです。それだけ子どもたちの感性を信じていたのでしょう。主役の2人の感想は、撮影前は知らないことが多かったけれどすごく考えさせられた。撮影終了後は「こどもの貧困問題を真剣に考え,いろいろな人たちに知ってもらいたい」と話してくれました。
テーマソングは俵万智さんの作詞。ギター演奏で歌っているのは妹役の浅川蓮ちゃんと田中千空ちゃん。ピアノだと強すぎるということでギター演奏にしたそうです。
最後に一つだけ誤解を招かないように付け加えます。この映画に出てくるような問題を抱えている子だけが来る場所が、今私たちが運営している「こども食堂」ではありません。だからタイトルが「こども食堂」ではなく「こどもしょくどう」になっているのだと私は思っています。どの子も皆同じ。すべての子どもたちが集う場所、それが「こども食堂」です。こどもは笑顔が一番似合います。こどもは社会の宝。私たちの宝。宝を心の眼で鑑賞してください。
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こども食堂への疑問・質問を受け付けていますのでお気軽にどうぞ♪
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