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こども食堂のおばちゃんのコラム

児童虐待~長野県の現状

画像:poko pocket/イラストAC

11月18日、厚生労働省から全国の児童相談所が2019年度対応した18歳未満の子どもへの虐待件数が193,780件(速報値)と発表がありました。(→厚生労働省HP)2018年度は159,838件でしたから33,942件21.2%増になりました。

 

児童虐待とは具体的にどんなことを指すのか、ちょっとおさらいしておきましょう。児童虐待は以下の4種類に分類されます。

1)身体的虐待 ~殴る、蹴る、叩く、投げ落とす、激しく揺さぶる、火傷を負わせる、溺れさせる等 

(2)性的虐待 ~子どもへの性行為、性的行為を見せる、ポルノグラフィの被写体 

3)ネグレクト ~家に閉じ込める。食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置、重い病気でも病院に連れていかない 

(4)心理的虐待 ~言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別扱い、こどもの前で家族に暴力をふるう(面前DV)

一番多いのは、(4)の心理的虐待で109,118件、次に多いのは、(1)の身体的虐待で49,240件でした。そして(3)のネグレクトが33,345件、(2)の性的虐待は2,077件と続きます。

 

では、長野県での児童虐待の件数はどのくらいあるのでしょうか。令和元年度の統計では2,804件。全体の1.1%ですから数字としては少ない印象ですが、全国47都道府県中11番目の多さです。首都圏(東京、埼玉、神奈川、千葉)、大阪、兵庫、愛知、福岡、北海道、茨城に続きます。1番多かった東京都は21,659件ですから、東京の約13%。長野県以外はどこも大都市を抱える都道府県またはその近県です。なぜ、長野県は地方都市なのに多いのでしょうか。人口比から見ると長野県はもっと上位になり大都市圏とほとんど変わらない比率になります。

長野県の場合、虐待の4種類のうち一番多いのが心理的虐待で1,647件、次が身体的虐待671件、ネグレクト466件、性的虐待20件と、全てが前年度より増えています。

 

相談件数増加の要因として長野県HPには、

1.児童虐待の認識が高まり、関係機関や県民が虐待を受けたと思われる児童を発見した場合、速やかに児童相談所に通告するという意識が高くなっていること
2.家庭の養育力の低下や家庭の経済状況等により子育てが孤立しその負担感が虐待という形で発生しやすくなっている 

と記されています。ただし、この要因は長野県独自の事情によるものでしょうか?いや、どこの都道府県にも当てはまる要因のように思います。

また、長野県警でも児童虐待について報告しています。令和元年度の認知件数930件、被害児童数1,415人で前年比268件増、4年前の平成27年度に比べると561件増となっています。また被害児童数は前年度より378人増、平成27年度との比較では841人増となっています。種別は心理的虐待473件、身体的虐待401件となっています。そのうち虐待者は実父52%、実母37.5%。実に実父母による虐待が約9割です(いずれも長野県警HPより)。

 

では、なぜ長野県は他の地方に比べ高い虐待件数が報告されているのでしょうか?長野県の風土に何か原因があるのでしょうか?

話は変わりますが、長野県の未成年者の自殺率は平成23年~28年まで全国でトップでした。それ以降もかなり高い水準で推移しています。更に、15歳~29歳までの死亡原因は自殺が第1位。割合は50%を超えています。10歳~14歳までは、死亡原因の第3位が自殺です。(長野県における自殺の現状より)なぜ長野県では未成年者の自殺が多いのか、まだ明確に原因は突き止められていないようです。

 

2年前、県では有識者による「長野県子どもの自殺対策プロジェクトチーム」を立ち上げ、議論を重ねています。その取り組みの中で、自殺のリスクを抱えさせない「生き心地の良い地域づくり」を提唱していますが(県 保健・疾病対策課 )、3年前ほっとキッチンを立ち上げるにあたり、目標とした項目がリンクする記述があるのでご紹介します。

(1)安心と充足を感じて過ごすことのできる居場所を広め、自己肯定感の涵養、多様な他者との交流を通じた信頼できる人間関係の構築を促進するため、「子どもの居場所づくり」を推進。

(2)「生きることの促進要因」を増やす取組、「生きることの阻害要因」を減らす取組を様々な分野で展開し、地域全体の自殺のリスクの低減を図る。

未成年者の自殺と児童虐待に関連性があるのか明確には答えられませんが、全く無関係とは言い切れないように思います。例えば虐待の9割は実父母から受けていると報告されています。親に無視される、逆に過度の期待を背負わされ家庭内で息苦しさを抱えている子ども・若者が多くいると推測されます。心理的または身体的虐待による恐怖感、自暴自棄、逃避へと子ども・若者を追い詰めていくことが、生きる力を損ねてしまうと言えるのではないでしょうか。

 

令和2年1月~7月の虐待件数(速報値)では長野県は1,618件でした。月平均231件、前年度とほぼ同様の数字になりそうです。コロナ禍で社会の変化と人々の行動と気持ちの在り方の変容が起こっています。どんな社会に向かっていくのか定かではありませんが、コロナ禍が長引けば長引くほど以前と全く同じに戻ることは無いと思います。

 

いずれにしても、虐待と若者の自殺だけは食い止めなければなりません。この問題は、子ども・若者から大人たちに突き付けられた課題のように思えてなりません。一番弱いところに、大人のつけが回っているのではないでしょうか。我々大人の行動が問われているのかも知れません。この問題に真摯に向き合い、全ての世代と一緒に考えていかなければならない大きな問題なのですから。

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