まいぷれ長野の少し役立つコラム
テーブルの上でレールをつなげて、列車をぐるぐる走らせるのなら、そこに駅などの建物を置いてみると、グッと運転が楽しくなります。
そして、そこから発展させて、ボード上に列車を走らせるためのレールを固定し、その周囲に建物を配置したり、山や川といった地形を作ったりしたものを、Nゲージでは「レイアウト」と呼んでいます。列車が走る情景までも模型にしたもの、といえるでしょう。走らせるためのものである、というところが特徴です。
ちなみに、レイアウトのそもそもの意味は「配置」です。
決められたスペースの中に、線路をはじめ建物や道路、それこそ木の1本1本まで、どこにどう配置していくかを考えながら作っていく(これが楽しいのですよ!)ことから、こう呼ばれています。
一方、車輌の走行は考えずに、鉄道と関わりのある情景の一部を切り取ったように作ったものを、シーナリーセクションと呼びます。情景付きの車輌展示台、といえばイメージしやすいでしょうか。レイアウトほど広いスペースは必要ないので、気軽に作ることができます。
最近では、この2つをひっくるめてジオラマと言い表すことが多くなっています。
確かにこのほうが伝わりやすいのかもしれませんが、僕としては、鉄道模型の用語として歴史のある、この「レイアウト」という言葉を使いたいと思います。
さて、これらの写真は、結婚式のウェルカムボードとして作ったレイアウトを撮影したものです。
「この佳き日を150分の1の世界で再現して、いつまでもとっておこう」をテーマに、随所にこだわりを盛りこんだ入魂の一作です。
メインはもちろん教会です。ゆるやかな丘の上に建っています。
誓いを交わした新郎新婦が、お世話になった人たちから祝福を受けています。
このあと、噴水の前で記念撮影をするので、手前にはカメラマンが待機しています。
今日は日曜日なので、街角にはたくさんの人がくりだしています。
お出かけする人たちを乗せて、バスが通り過ぎていきます。
レイアウトは、テーマがあると作りやすいと思います。
そして、レイアウトの中にストーリーがあると、もっと楽しいと思います。
どんな風景を作りたいですか? そこでどんな列車を走らせたいですか?
季節はいつですか? 時代はいつごろですか? 商店街ですか? 田園地帯ですか?
お気に入りの車輌があったら、その車輌に似合う風景をイメージしてみてください。
教会の中庭には、ぜひ噴水を作りたいと思いました。
どんな材料を使ってどう作るか試行錯誤しましたが、イメージしたものが、イメージどおりにかたちにできると、とても嬉しい気持ちになります。こうして、情景を一つひとつ作っていくのは楽しいものです。
結婚式には電車で来る人もいますので、そんな日にふさわしいハッピーな電車も作りました。製品を塗り替えて、筆でハートと花柄を描きこんであります。こんな電車があったらいいなあと想像して作ることも、すごく楽しいですね。
レイアウトも、実在の場所をそのまま作る必要はありません。こんな街があったらいいなあとか、いつかどこかで見たような懐かしい風景とか、イメージをふくらませてわくわくしてください。
レイアウトは、鉄道のある情景を想像して模型で創造する遊びなのです!
「あれ?〈ながでんの電車が走る〉レイアウトってこれですか?」
「え? いえいえ、これよりすごいのをこれから作りたいのですよ!」
デハ!
長野市屋島3300
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