まいぷれ長野の少し役立つコラム
長野県は海なし県で、昔は交通の便が悪くなかなか新鮮な魚介類等海のものは手に入りませんでした。
例えば、長野には「塩丸いか」という食べ物があるのは知っていますか?スーパーで見かけますね。昔は、高速道路を使ってトラックで運んだり、冷凍して保存する技術がなかった時代、海のものを長野まで運ぶには時間がかかり、新鮮な海の幸を食卓にのせることはできませんでした。
新鮮なイカを塩漬けにして長野まで運び、あえ物にしたり、塩出しして天ぷらにしたりと昔の人たちの知恵で、食卓には海の良質なたんぱく質が並べられました。
北信には、さまざまな郷土食があります。すべて先人たちの生活の知恵から生み出されたものです。ほっとキッチンでは、そんな郷土食も取り入れています。
5月は、イノシシ肉と玉ねぎの煮物を作りました。イノシシ肉は、こどもとだれでも食堂さんから分けていただきました。猟師さんが山で仕留めた肉を捌いて持ってきてくださっそうです。新鮮な山の幸です。肉の味は割とたんぱくで、イノシシ肉と知らなければ豚肉と勘違いしてしまいそう。バラ肉だったので脂身も程よくあり、柔らかく美味しくいただきました。
7月は茄子せんべいを作りました。ニラせんべいはわりとポピュラーで、家庭でも良く作りますよね。ちょうど夏で茄子をいただくことが出来たので、茄子せんべいにしてみました。これも長野の郷土食です。
それぞれの家庭で味付けは様々ですが、今回は塩味で作りました。大人も子ども大好評。おやつ感覚で食べました。
5月 実際に調理したイノシシ肉料理です
7月 茄子せんべいです
8月 蒸かし丸茄子
8月は蒸かし茄子をつくりました。これは丸茄子で作ります。皆さん丸茄子は北信の野菜だって知っていますか?辛子醤油をかけて食べます。
スタッフの一人が「小さいころお祖母ちゃんから、昔は蒸かし茄子は長野の刺身だって言われて皆食べていたんだよ。」という話が出てきました。
昔は、なかなか新鮮な魚が日常的に流通していない時代、蒸かし茄子を刺身に例えていたのでしょうね。そうしたら、「いや~、私の田舎じゃ夏は冬瓜がいっぱい採れるから、子供のころは、冬瓜ばかり食べてたよ!」なんていう話も飛び出してきました。こういった実際に体験した昔話は貴重ですね。こんな他愛もない話を子ども・若者たちに伝えていきたいものです。皆一つの輪になってこんな昔ばなしに花が咲きました。これはほっとキッチンならではの出来事です。
これらは、ほんの一例。これからも郷土食・伝統食を取り入れていく予定です。因みに9月22日は「おやきの作り方講習」を予定しています。皆な、奮って参加してください。
待ってます!!
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