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こども食堂のおばちゃんのコラム

全国にこども食堂の数、どの位あると思いますか?

画像:PIXTA(ピクスタ)

認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえでは(以下むすびえと表記)、2023年9月~11月にかけて、全国の県庁・県社協等こども食堂に関わる全ての関係者にアンケートを実施、このほど結果が公表されました。当ほっとキッチンは設立当初からむすびえに登録。直接アンケートの依頼をうけ回答、結果報告をいただきました。今回は調査結果を見ていこうと思います。

 

前回2022年の調査では全国の開設箇所数は7,363箇所。今回は9,131箇所と1年で1,768箇所の増加となりました。この数字は全国の公立中学校数とほぼ同じだそうです。つまり中学校区に一つこども食堂が誕生していると言えます。小学校区で換算すれば、全国平均30.56%の充足になります。充足率上位は沖縄・鳥取・東京といずれも50%を超えています。

 

箇所数の上位は、東京1,009箇所、大阪757箇所、兵庫521箇所の3県でいずれも大都会であり、増加数の割合もこの3都府県が上位となっています。増加率では、石川91.3%、岡山54.84%、徳島54.17%と、これまで箇所数の少なかった県が大幅に増加しました。全体として、過去最高の増加数になったそうです。また推計ですが、年間利用者数(こども)1,091万人(推計根拠は2021年実施の調査)に上ると調査結果が出ています。

 

最近の特徴として、企業型のこども食堂が増加傾向にあるそうで、東京ではSONPOケア㈱が介護付きホームで「SONPO流こども食堂」の運営が開始されました。また2023年4月「こども家庭庁」が発足し、こどもの居場所に関する指針が論議され、自治体によるこどもの居場所作りへの関心が高まっており、こども食堂の果たす役割も期待されていると思われます。

 

では、長野県ではどうでしょうか? 2023年度箇所総数は178箇所。前年より29箇所増加。小学校区で換算した充足率は32%で全国平均より高く、17番目でした。人口10万人比での箇所数は8.7で全国16番目となっています(箇所数は県次世代サポート課より)。

 

長野県は2022年に比べ、箇所数の増加率は鈍化しているように見えます。2012年に初めて「こども食堂」と言うネーミングを掲げ、東京で発足してから今年で12年目。長野県の場合、遅れること3年半、2015年秋、初めて「こども食堂」と名付けて準備会が発足、翌年1月に開店(当ほっとキッチンのスタッフ達が開設)、あっという間に全県に広まったという経緯があります。全国的に見て、比較的初期の段階でこども食堂が開設されたため、ここへきて増加数が鈍くなってきたのかも知れません。

 

ただし、箇所数は多くなっていますが、開催回数は各食堂マチマチです。月1回もあれば、週3回、月換算すれば10回以上と言う食堂もあります。また2ヶ月に1回程度の不定期と言う食堂もあると聞いています。つまり箇所数が、常設のこどもの居場所とイコールではないという事を念頭に置いておく必要がありそうです。

 

また、ママ友たちのグループが自分たちのこども中心に開催するというこども食堂もあると聞いたことがあります。特にこども食堂を開設する場合、認可制ではなく規則や定義が必要ないので、誰でも始められます。ですから箇所数もどんどん増えていくというメリットがありますが、それと同時に、目的の本質が見えにくくバラバラであり、参加してみないとどんなこども食堂か分からないというデメリットもあります。

 

そういった意味でも、必ずしも箇所数の増加がベストとは言い切れないことも否めません。中身を伴っていない食堂もひょっとすると出て来ているかもしれません。箇所数の増加に一喜一憂せず、むしろ中身の精査が必要な時期に来ているような気がします。そして、こどもの居場所を語ることに注意を払っていく必要がありそうです。

 

最後に、こども家庭庁では「こどもの居場所作りの指針」で「こどもが見つけやすい居場所作りの項目の中で、地域全体として地域のどこに、どんな種類の場があるかを把握し、発信することも重要。多様なこどもの居場所に関する情報をまとめ、マップやポータルサイト等で可視化し、検索できるようになることも重要。特に対象年齢や施設の特徴、その場の過ごし方など、こども・若者にとってイメージできるような情報の掲載は、行きたいと思う動機づけに繋がる(一部抜粋)」と明記されています。

 

こども食堂のマップは長野県で作成されネット上で検索することができます(→長野県のwebサイト)。すべてが同じ形態同じ方法で開催している訳ではありませんし、何の縛りもありません。ですから、気楽に参加できますが、その子に合っているかは参加してみないと判りません。各々のこどもにとって居心地の良い「居場所」が一番大事です。箇所数や参加人数を競うのではなく、今後は開催内容を注視していく時期に来ているのではないでしょうか。

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