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こども食堂のおばちゃんのコラム

赤ちゃんポスト問題勉強会に参加して(1)

 ~赤ちゃんポストを全国47都道府県に広める会主催~

画像:PIXTA(ピクスタ)

令和6年6月・8月と2回、赤ちゃんポスト問題勉強会がオンラインで開催されました。かねてより赤ちゃんポストに関心がありましたが、一体どんな組織なのか、今どんな活動をしているのか全く知りませんでした。そこで、全国こども食堂ネットワークを通じて、オンライン勉強会のお知らせをいただいたので、参加してみました。良し悪しは別として単純に様子を知りたい!という理由からです。

 

赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」は17年前、熊本市の慈恵病院で初めて設置されました。設置の是非について全国的に大きなニュースになりました。しばらくするとその話題もあまり報道されなくなり、ドラマ等で取り上げられていたものの、実際今どうなっているのか、全くわかりませんでした。

 

赤ちゃんポスト第1号が当時3歳の男の子で、その子が18歳になったとき、熊本朝日放送制作のドキュメンタリー番組に出演し、現在の状況と心情を語ってくれました。その子は里親の温かい家庭ですくすくと育ち、立派な若者に成長していました。そして「こども食堂」を始めたそうです。立派な大人に成長した様子に、赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」は凄いな!と単純に感動しました。

 

2017年熊本市の報告で、「こうのとりのゆりかご」に預けられた赤ちゃんは130名。里親または養子縁組48%、施設養育29%と子どもの命が救われました。ただし、良い話だけではありません。実親とのトラブル、生みの親が引き取ったが支援の手が届かず母子無理心中という最悪の結果も報告されています。

 

そのため、熊本市の専門部会では、解決策としてドイツで実施されている内密出産制度を提案しています。ちなみに内密出産と赤ちゃんポストの違いは、内密出産は母親の匿名性を保ちながら安全に出産することです。赤ちゃんポストは、すでに生まれている赤ちゃんを託す制度で、孤立出産や置き去りといった危険を伴うものです。

 

実際に慈恵病院では2021年国内で初の内密出産を受け入れています。内密出産について、2022年古川法務大臣は「刑法35条では法令または正当な業務であれば罰しないというのがある。所轄官庁のガイドラインに沿った正当な業務であれば違法性は阻却される」と述べています。この発言は1歩前進と言えるでしょう。

 

この17年間で多くの相談が寄せられ、実際155人赤ちゃんが預けられたそうです(「こうのとりのゆりかご」第5期検証報告書 熊本市要保護児童対策地域協議会より)。

 

赤ちゃんポストの問題点として、

 

①安易な妊娠・捨て子を助長するのではないか

②虐待ではないか

③保護責任者遺棄罪に該当するのでは

④無戸籍の子どもが増えるのでは?

⑤父母を知る権利=出自を知る権利(子どもの権利条約。1994年日本も批准。ただし法整備はまだ)の侵害では?

⑥赤ちゃんポストと内密出産の違い

⑦赤ちゃんポストの法的根拠がないのでは?

⑧親権の放棄につながるのでは?

⑨孤立出産が横行するのでは?

 

等の問題が提起されています。その他にも問題は山積みで、簡単には普及できないのが現状のようです。そのため、17年前に赤ちゃんポストが設けられてから今日に至るまで、ほとんど開設がなく2022年に北海道で、2024年以降東京で2カ所立ち上げが準備されているにすぎません。

 

一方、妊娠相談窓口は全国に広がっていて、以前は慈恵病院で年間1,000件以上あったそうですが、現在では300件程度に減少しているそうです。多分相談電話が分散されたのでしょう。ただ問題点として、ごく一部ですが、相談窓口担当者の理解不足や的の外れた励ましの言葉で傷つく妊婦さんもいると指摘されています。

 

意を決して電話をかけてきた妊婦さんと赤ちゃんを守る意味でも、電話相談担当者の統一した対応の研修会を開催する必要がありそうです(実際研修会が開催されているかは不明ですが)。妊婦さんはひょっとして、自分の住まいの地域の相談電話を敬遠するかもしれません。全国どこへかけても同じ対応をしてもらえれば、安心して出産について真剣に考えを巡らせ、共に子どもの命を守ることができるのではないでしょうか? 我々は真剣に向き合う必要があると考えます。

 

私は、9年前こども食堂を立ち上げようと仲間に声を掛けしました。ようやくこども食堂が全国的に広がりを見せ始めていた時期で、長野県ではまだ1カ所も開設されていませんでした。その時最初に掲げた言葉は「こどもは地域の宝、こどもは地域で守るもの」でした。お母さんの胎内にいる子も同様です。地域の宝です。そして母子ともに地域で守っていくべきです。

 

昨今、乳児の遺棄事件、子どもの虐待事件と子どもが犠牲になる事件が後を絶ちません。救える命があるのなら、なんとしてもどんな命でも救わなければなりません。要らない命はありません。これが第一義です。法律は後からでも遅くはないと思っています。出生率の低下や人口減少、労働力不足と社会問題が昨今取り沙汰されている今だからこそ、命の大切さについて皆で考え、どうやって子どもの命を守るかを考えていかなければなりません。

 

第2回目の勉強会は各国の赤ちゃんポスト事情について、特に先進国であるドイツモデルについて皆で学びました。次回はその報告をします。

 

参考資料:赤ちゃんポスト問題勉強会資料。ウィキペディア(Wikipedia)/「赤ちゃんポスト」

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