まいぷれ長野の少し役立つコラム
山を彩る樹々の紅葉がピークを迎えています。
今年は天候不順もありましたが、寒暖の差がしっかりとあったことから、昨年より綺麗な彩りになっているそうです。
子供の頃、この時期の楽しみの一つに焼き芋がありました。
庭の落ち葉を掃き集めて焚火をし、中にサツマイモを入れておくと、30分ほどで美味しく変身してくれました。
今は焚火が禁止されていて一般家庭ではできませんが、焚火でつくる焼き芋はまさに絶品でした♪
ジワジワと焼けていくにつれて、漂ってくるサツマイモの美味し~い匂い。
そうなんです。匂いや香りは「熱」によって強く感じられるようになるんです。
古代、人類が香り(植物の中の有用揮発成分)を見つけたのは、火を使うことが習慣になってからだったと言われています。
英語で香りを意味する「perfume」の語源は、ラテン語で「Per Fumum through smoke」。「火を通して」という意味になります。smokeなので燻らせるという方が良いでしょうか。
自然発火から「火」というものを手に入れた私たちの祖先は、その火を維持するために、さまざまなものを燃やし続けました。そしてその時々で「良い香りがするもの」を見つけ、日々の祈りや儀式の際に使うようになったのだそうです。
「香木」はその代表的なものです。
香木から作られる印香は、温めた灰の中にいれて、その熱によって揮発してくる香りを楽しみます。
お線香のように、火をつけると煙とともに香ってくるタイプもありますが、さてその香りはどの部分から出ていると思いますか?
煙ですか?
火のついているところ?
それとも火がつく前のところ?
正解は「火がつく前のところ」。火玉の根元のところです。
お香は熱を加えることで成分が揮発して強く香り、火が付いたあとはそのまま燃えていきます。
火がつく直前の最も温められた場所から、あの香しさが生まれるのです。
アロマオイルも同じです。
そのままでも香りますが、アロマポットで精油を温めたり、手浴や足浴、フェイシャルスチームなどは、お湯を使って温めることで香りも柔らかくなり心地よさが倍増します。
マッサージオイルも手にとって、よく温めてから使うことでじんわりと体内に浸透していくのです。
朝晩冷える日が多くなってきました。
バスタイムには湯船に精油を落として、ゆったり心地よい香りとともに温まるとよいですね。
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