まいぷれ長野の少し役立つコラム
~オンライン鳥取研修会に参加して~

画像:PIXTA(ピクスタ)
2025年10月27日、一般社団法人 全国食支援活動協力会主催の「ひとり親家庭等の子どもの食事等支援事業」オンライン開催に参加しました。
基調講演は佐賀県で活動する「スチューデント・サポート・フェイス」の代表理事・谷口仁史氏。子ども支援に関し、具体例を交えながらお話を伺いました。佐賀県全体を視野に、大変精力的に子ども・若者の支援活動を行っていらっしゃいます。不登校・ひきこもり等の訪問支援を通じ個々に抱える問題に向きあい、その子のニーズに応じた支援に徹しているとの事。言葉では簡単ですが、実際活動するとなると並大抵な努力では済まされないだろうと感服しました。
谷口氏の講演の中で語られた事を少しご紹介します。
子どもの孤立が目に見えないところで起こり、行政がなかなか手を出せないことがある。そこはむしろ柔軟性を持って民間等で対応していくことが望ましい。また困難を抱える子どもの6割以上が生育環境に問題を抱えている。これは社会変化の中で、子育ての負担が増加していると考えられるので、家族全体の支援が必要になる、というものでした。
また困難を抱える子どもの8割以上が多重の困難を抱えていることも分かってきた。そこで、多職種の連携も不可欠である。また思春期の子ども達は「どうせ誰も分かってくれない」という気持ちが強い。そこで、「この大人なら今までの人とは違う」と感じて貰えるよう、価値感のチャンネルを合わせることも必要になってくる、というものでした。入り口は専門性ではなく、どんな支援が求められているかその子の価値観に合わせること。「どの子も見捨てない」という根っこの部分を常に持ち続けることが最も大事と力説されていました。
こうした取り組みはわかっていても、なかなか実践できません。行動力と覚悟が求められます。
当ほっとキッチンにも社会の狭間でどうすれば良いか途方に暮れている子ども達が来ています。現在、我々のようなボランティア団体は、行政との連携が必ずしも上手く取れているとは言い難い状況です。ですから、微力ながら、地道に一つ一つ積み重ねて行く努力が必要となり、スタッフの高い志が不可欠です。「どの子も見捨てない」ことを常に心に刻みながら。そして今後行政との連携がより確かなものになることを願ってやみません。
谷口氏の基調講演の後、香川県善通寺市と鳥取県鳥取市・米子市で実施されている、ひとり親家庭等のこどもの食事支援等支援事業の先進事例について報告がありました。善通寺市は認定NPO法人、鳥取市は株式会社、米子市は一般社団法人が運営するこども食堂との連携です。
香川県善通寺市の認定NPO法人子育てネットくすくすが運営する、ほっこり食堂とほっこりパントリー。人口3万人弱の規模の小さな市です。月1回夕飯時で、50~60食準備するそうです。また、ほっこりパントリーは年7回開催。ひとり親家庭や生活困窮家庭を中心に130家庭が登録し、食材配布を行っています。市内の企業・店がフードロス活動とひとり親・生活困窮糧家庭支援に協力。各家庭に取りに来て貰うことで、昨年は約1万食を配布したそうです。
次に、鳥取市と連携している(株)つむぎが2017年、月2回「ちいき食堂」を立ち上げました。こどもから高齢者まで誰でも利用できます。2021年から鳥取市中央人権福祉センターと共同で、生活困窮、ヤングケアラー等重層的課題を抱えた家庭に配食支援を始めました。これは要保護児童対策協議会に登録された家庭が対象で、希望すれば誰でも、という訳では無さそうです。
最後に米子市の事例です。一般社団法人みもざの会が運営する「さちカフェ」です。こちらも要保護児童対策協議会と連携し、昼食・宅食・食材配布を行っています。米子市の就学支援制度を利用している小・中学生は約2割。決して少ない数ではありません。そして、子ども支援は親支援でもあると述べていました。貧困とは単にお金がないというだけでなく、人との繋がりも希薄になっていくことに通じます。そして孤立感に苛まれ、自暴自棄に陥ってしまうことが有りうるとも言えます。社会全体でどう向き合い支えあうか。“支援する”では一方通行になってしまいます。子どもを守るということは、次世代を育むということだと思います。
3市で共通していることは、行政と連携し企業や地域を巻き込んでこどもの食を満たす活動をしているということです。当ほっとキッチンでも、食事・弁当配布・食材配布を月2回行っていますが、残念ながら行政との連携はごく僅かです。むしろ民間の個人・団体・企業からの寄附で何とか運営出来ている状態です。行政からの橋渡しでなく、独自に開拓した連携です。
日本の子どもの貧困率は9人に1人と言われています。10年ほど前は7人に1人と言われていましたから、若干貧困率は下がったと言えますが、相変わらずOECD加盟国38国で最悪の水準です。子どもの幸福度も下位の部類です。子どもの貧困対策は一部の人達だけでなく、社会全体でもっともっと声を上げて取り組むべき最優先課題と位置付けて欲しいものです。物価高対策も重要ですが、次世代を担う子ども達の幸福度が上位に位置するような早急な施策を期待して止みません。子どもの幸福度を上げる施策は、すぐには成果が出ないかもしれません。だからこそ今すぐにでも行動を起こし、皆で議論を進めながら、よりよい未来を子ども達が迎えられるよう、全ての大人達が自分事として立ち上がるべきではないでしょうか。
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長野市で中高生・若者(10代)を対象としたこども食堂を運営しています。
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