まいぷれ長野の少し役立つコラム
こども食堂の流れはこの2~3年で大きなうねりとなり、今では全国で1,000カ所位になるだろうと言われています。次世代を担う子供のために、今私たちができることは何かと考えたとき、志があれば誰でも出来るのがこども食堂なのではないでしょうか。
昨年、盛岡市松園地区協働推進委員会・保健福祉部会で全国のこども食堂を任意に50カ所抽出しアンケートを依頼、21食堂から回答を得ました。その結果報告をいただきましたので、今日はその結果に基づいて少しお話してみようと思います。
まず、こども食堂の経過年数は、5年以上が9%、1年以上5年未満が81%、1年未満が10%でした。この数値はこども食堂の広がりと経過年数が一致しています。
次に開催頻度ですが、月1回が最も多く、次に多いのが月2回でした。これは北信こども食堂ネットワークの仲間もほとんどが月1回開催ですから、これも一致しています。
注目したいのは、平日毎日という食堂が埼玉県に2カ所ありました。なぜ埼玉県で毎日開催が可能なのでしょうか?多分資金と人の問題がクリアされているんだろうと推測されます。
また食事以外の活動では、学習支援、高齢者との世代間交流、大学生等との交流が50%を超えていました。スタッフによる保護者の悩み事相談も43%と高い数値が出ています。この活動内容も私たちと同じです。
そして一番注目したのは、「食堂利用者を限定しているか」という問いでした。なぜならこども食堂は貧困対策と誤解されがちだからです。限定しているという食堂の中で「生活困難であることを原則」としている食堂が1カ所だけありました。つまり全国的に見ても決して貧困対策としての食堂開設ではないということです。
もちろん、困難を抱えている子供に来てもらいたいという気持ちはどの食堂でも切に願っています。でも決してそこに拘らない。なぜならかえって来づらくしてしまうからです。
どうすれば私たち開設者の気持ちを伝えられるか、足を運んでもらえるのか、この問題は全国的な課題となっています。
この報告書を見る限り、全国どこも同じような運営で、同じような課題を抱えているんだなと感じました。
最後に、信州こども食堂に来てくださっているお母さんがこんなことを語ってくださいました。
「『貧困』ではないけれど、こうした子供の居場所が私たちにとってとても有難くまた本当に必要なんです。」
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